ImageJ mailing listにて
SVI-wiki on 3D microscopy, deconvolution, visualization and analysis http://support.svi.nl/wiki/ が紹介されていた. 生物系顕微鏡画像処理,例えば最尤推定によるデコンボリューション法などを行なうHuygensという有償ソフトウェア(6000$くらい? 国内代理店もある)の宣伝用wikiだが,蛍光ビーズを用いた点分布関数(PSF)の測定,顕微鏡の種類と解像度,デコンボリューションの説明などがわかりやすく書かれている.トラブルシューティングなどの細かな話は製品を購入しサポート契約した人しかアクセスできない. 中でもNyquist Calculatorが面白い.顕微鏡の種類(widefield, confocal, Nipkow, 4pi)と開口数,励起光波長,蛍光波長,ピンホール径,屈折率などのパラメタを入力すると,理論的PSFとNyquist critical sampling distance(光学的分解能から定まるサンプリング間隔の限界.それ以上細かく撮ってもあまり意味がなくなるとされる)が求められる.レンズ-スライドガラス間の屈折率と培地の屈折率がそれぞれ入力できるようになっていて,Refractive Index-MismatchによるPSFの歪みも予想できる. Nyquist CalculatorではNipkow Disk Microscope(横河CSUシリーズなどの「スピニングディスク」「ニポウ板」を使った共焦点)は,従来の共焦点顕微鏡と異なるモデルで扱われるようだ.ピンホール径(pinhole radius)だけでなく,ピンホール間の距離(pinhole distance)がパラメタとして追加される.実際,Nipkow板式であるCSU10を使って得た細胞像は,細胞の概形くらいの低周波数成分(従来の共焦点像では見られない)を含んでおり,また,PSFを測定すると隣接するピンホールの影響が明らかである. また,どれくらいユーザーがいるのかわからないが,4Pi顕微鏡にも対応していて独特のPSF形状が算出される.
by edogawadai_bio
| 2007-04-11 01:51
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